即興小説。

テーマ:SF、冬

作成時間、約1時間半。

即興で面倒なのでよほどおかしいと思った文以外は直しほぼなし。考証、設定一切考えてません。

おかしいところがあっても、まあそれはそれってことで。

どーでもいいけど、久々に小説とか書いた。

 

 

「航星誌」4112/12/10/

 

目が覚めて起きてみると、船内に違和感を感じた。

いつもと同じ船内、いつもと同じ乗船員がいる…はずなのに、何かが違う。

 

船内を一周してみたけれど、結局違和感には気づけない。

「何か寝ている間に変なことはなかったか?」と仲間に聞いてみる。

しかし、彼らは「何もなかった」と答える。

それじゃあ、自分の気のせいなのだろうか。しかし、全身がいつもと「違う」という感覚を発している。それによく見てみると妙なことに気が付いた。

自分以外の乗船員たち、彼らはいつもと服装が違う。

普段は腕の肌が見える服を着るようなヒトも、今日は何故か手を除いて袖や裾の長い服を着ている。これはどういうことだろう?

「なあ、やはりおかしくないか?」

「おかしい?何がだい?」と仲間の一人が聞き返してくる。

「君たちの服装さ。昨日と全然違うじゃないか。それに彼女は少し震えているように見えるぞ。何か病気か?」

両腕で抱えながら、少し震える女性は苦笑しながら答える。

「あ、わたしは大丈夫!病気じゃないから、気にしないで」

そう言って、仲間のほうに顔を向け、「もうよくない?」と言う。

先ほど自分に聞き返した彼が、「そうだな」と答え、「なあ、窓はよく見てみたか?」と言う。

言われてみるとまだ見ていなかった。何の企みがあるかはわからないが、言われた通りに窓のほうへ行く。

近くにあった丸窓まで行って外を見てみると、外は相変わらずの暗闇である。だが、それだけだ。

変わったことはなさそうだと思いつつ、さらに窓に手と当てて近づいてみる。するとどうだろう、窓の内側に何かある。いや、正確にはうっすら白い何かが見える。

「これは何なんだ…」と聞くや否や、船内が一瞬暗くなった。

再び明るくなった時、仲間たちのほうを見ると、船内に白い小さな何かがキラキラと舞っている。

呆然と見ている自分のそばへ、一人が楽し気に声をかけてきた。

「前から見てみたいって言っていただろう、雪。さすがに本物はいまこの場に出すことも、見せることもできないからホログラムでの見せかけなんだけどな」

「あの…服装はどうして……?」

「ああ、服ね。いま船内温度を通常より少し低くしているんだけど、この温度でも”寒い”って…わからない?」

「…わからないですね。確かに、いつもと何かおかしいというのだけは感じたんですが」少し首をかしげながら答える。

「うーん、そうかー」と、彼は腕を組み、頭を左右にゆっくり揺らす。

そうなのだ、自分は彼らと違って”温度”というものを感じにくい。今まで一緒に船に乗っていて、「暑い」「寒い」という言葉を彼らは度々使っていたが、その言葉自体を自分はこの船に乗って初めて知った。彼らに聞いた時、とても驚いていたのをよく覚えている。

左右に頭を揺らすのをやめて突如彼は言い出した。

「そうだ、今度はもっと船内温度下げてみよう!」

「やめてよ!そんなの駄目よ、身体のためにも船のためにも」と、すぐに反論が飛んでくる。

 「ねえ、そろそろ温度…元に戻していい?」

「そうだな、ホロはもうしばらくそのままにして、とりあえず温度は元に戻そう」

そう言って、温度調整をしだす。船内はなんだか賑わい出してきた。

「あ、あの…ありがとうございます。初めて雪を見ることが出来て、とても嬉しいです」

仲間に礼を言う。

 

「いつか本物の雪、見に行こうな!」

「はい!」