「夢のような永遠の一瞬をあなたと歩んだ」

タイトルはチラシに書かれていた煽り文(合ってる?)を拝借。

程蝶衣にとって正にピッタリな一文だと思います。

 

ところで、9月1日からネット配信が始まったようです。

 

配信先はこちら(↓)にて確認を。

さらば、わが愛 覇王別姫 STREAMING SERVICE

 

 

改めて感想をば。と言っても、語彙力ないからどうしよう状態なんですけどね(苦笑)。

 

自分が観に行った日は思ったより人が入っていて、客層も結構バラバラな感じでしたかね。たぶんご年配の方が多かったとは思うんですが。

自分が座った前の席では中国語喋っているお客さんもいて、色んなお客さんが本当にいたものです。

 

今回初めて観たわけですが、すごい。その一言に尽きます。

BGMも演出もすごく、何よりは役者さんたちの演技のすごさ。フィクションだけど生々しい。

約3時間の間だけ中国の1930年~60年くらいの激動の時代を京劇を通して視た気分に少しなりました。

開幕、程蝶衣(面倒なので、大人になってからの名前で書きます)の母親が血判に押させたいのはわかっていたけど、演出怖いがな。一瞬「指が落ちたか?」と思ったけど、「さすがにそこまでやったら商品(役者)としてダメだよな?じゃあどこ切ってるんだ」とか思いながら序盤見てました。

ドラマ『君、花海棠の紅にあらず』でもとある理由で迷子になった主人公が拾われて役者になるという生い立ちがあるので、実際どこまでどうだったかわかりませんが、少なくとも生い立ちは多かれ少なかれ同じような感じなのでしょう。

技術を身につけるのに若いことに越したことはないんですよね。そういうことを考えると、描写があるくらいだから子供を買ったり、拾ったりして、証文に契約させて芸を仕込んでー・・・って感じだったんですかね?

日本の歌舞伎やその他伝統芸能と言われるものでも、昔はあったんですかね?

書いていてふと思った。

 

チラシとパンフ。
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パンフは紙の仕様が良く、中のボリュームもお値段に見合った物だと個人的には思います。監督へのインタビューもあるので、劇場で観る余裕がないとしてもパンフだけ買うというのもありかも?

 

公開当時のポスター。

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思わず撮ってしまいました。公開当時はこんなんだったのかーと思ったり。

他にも当時のパンフなんかも展示されていて興味深かったです。

 

作中、ポイントポイントで争いが起きて、最大のポイントはやはり文革ですよね。

あそこは見ていて精神的に本当につらかった。

あんな極限の状況に立たされたら、実際に身内をかばうということなんてできないでしょうね。段小楼が保身に走って菊仙を糾弾してしまったのもある意味やむを得なかったのか。やりきれないですね。

菊仙の死後、二人で大げんかしてそれから約11年後にまた一緒に『覇王別姫』の練習をするシーン。本当にこの二人の縁というのは不思議ですね。

 

あと見ていてスゲーって思ったのが、程蝶衣がアヘンの副作用(なのか?)で精神的に不安定になっていて、シーンが切り替わったしょっぱなから蝶衣が家で大暴れして、それを小楼が無理くり押さえつけるシーン。

役者さんのガチ演技がまじすごかったです。本当に迫真の演技。

 

語っても語り切れないし、たぶん2回3回見るとまた違う発見がありそうな、そんな作品でした。

本当に良い作品を見れてよかったです。