原作がとても好きで、今も読んでいる数少ない漫画の一つなのですが、連載初期から「いつか実写でやってくれないかな、でも描写しにくいシーンも沢山漫画だからなー」とか一人で勝手に悶々としていたのですが、それがまさかアニメ・テレビドラマ化された時はびっくりやら嬉しいやら。
しかもこの実写版は深夜ドラマで、アニメと同じように第1部(麻取父を埋めるあたりまで)で終わりかと思ったら、まさか完結編を映画でやることがドラマ終了時点で確定していたとはこれまたびっくり。
以下、原作比較(?)ややありのネタバレ込み感想です。映画と言うか、全体的に実写版についての感想になるかも?
映画ですが、最初に軽いあらすじ回想があるので、全く初見の人でもわかりやすいように作られています。
そもそもどんな役者さんが出てるの?っていうところが気になる方は、公式をチェックしてください。個人的にはドラマを見た時、メインキャラのキャストがほぼほぼいい感じで見てて毎週楽しみでした。
特に主人公の哲夫・嫁の歌仙さん・麻取父、この辺は原作から飛び出してきたようなレベルの人たちですごかったです。
以下、原作前提で話します。なので原作漫画を知らない方はなんのこっちゃと思うかもしれませんが、「そうなんだー」くらいにスルーしてください。
ドラマはほぼほぼ1部を実写化。映画は2部の村編をごっそりカット+3部の一部分の設定をうまい具合につなげて混ぜて、実写向きにアレンジされていました。
基本的にキャラ名と設定は基本的に同じなんですが、何故か名前がまるっと変わっていたキャラが一人。それが大沢(原作では小沢)。
キャラの設定(主に窪への復讐理由)は同じだからし、窪を倒す上での哲雄の相棒というのも設定としては同じなので、何故名前変わったのか、これだけが地味に気になっています。原作だと小沢に協力者がいるんですが、そっちのキャラの名前を使ったわけでもなく全く新しい名前だったのでこれに関しては謎です。撮影をしていた頃にはもう小沢は漫画にとっくに出てきていたし・・・とすでに物語と人物を知っていると、逆に変な考察というか考えを持ってしまって厄介です。
と、これを書いていて気になってちょっと調べたら以下のような記事があった。
記事から引用すると、
原作に登場する小沢からイメージを膨らませて誕生させた映画版新キャラクター・大沢隼人
らしいです。
確かに大沢に関しては、オリジナルの設定を活かしつつ、そこに+@の協力者(哲雄以外)がいない。なので、更に能力的な面で登場時から強くなっており、思考的な面は基本的に同じなんだけどより感情の強弱がはっきりしていたので、ある意味他のキャラ同様に映画から登場のキャラだけど、もう独立したキャラになっていたので、そういう意味では名前改編もありなのかな?と思ったり。
志野ですが、キャストが発表された時にまさか津田健次郎さんが演じるとは夢にも思いませんでした。もともと劇場で観たいな思っていたけど、「よし、観に行こう」と決めたのはここじゃないですかねw
普段はアニメで声の演技は沢山聞いてますが、役者としてのツダケンを観るのはたぶんこれが初めて?(これが初でいいのか)
聴き慣れた声と悪役らしい怖い演技が合わさって最高でした。
窪はドラマから出てるキャラですが、今回のストーリーのメインの対立構造が「哲雄・大沢 vs 間野会」というわかりやすい図式になっているんですよね。その結果、窪は殺しのプロ&半グレ組織の中心メンバーってところに設定が落ち着くんですよね。
原作も序盤はそうなんですがね。
だから、実行役として率先して行動する(しないといけない)キャラなので、あの廃墟での対決っていうのは割と自然な流れっていう。本人がやられると思っていたかどうかはまた別の話ですがね。
なお余談ですが、原作だと哲雄←窪←志野という面白い関係図が見れます(笑)いや、いたってシリアスなんですが。ついでに朝基先生(作画担当の作家さん。代表作はサイコメトラーEIJI、シバトラ、クニミツの政など)の中でおそらく描きやすい・描き慣れていって、段々とイケオジになっていきます。
画像はパンフ。表紙がシンプルでおされです。
役者さんたちのコメントはもちろんのこと、ドラマの簡単なおさらいもや作中で零花が哲雄に送った誕生日プレゼントの紹介とかもあって、ボリューム満点です。
この誕生日プレゼント、原作からある設定(?)なんですが、実写版は原作愛溢れていてドラマから映画の間の7年間(厳密には零花が大学卒業するまでの4年間)のプレゼントもしっかり作り込まれていて、もう完全に原作からいい意味で独り立ちしてる感がありました。
ちなみに原作での零花の哲雄へのプレゼントもなかなかのチートクオリティで面白いです。
もしドラマ・映画から入った方には是非とも原作の漫画をお勧めしたいです。
ストーリーは当然面白いですし、実写では描くことが出来なかった部分などもあるので(それこそ村編)、必見です。
ちなみに哲雄の背景・出自は簡単にですがドラマで描かれていますが、歌仙さんの出自が気になるという方は是非とも漫画読んでください。二人がどうであって夫婦になれたのかという過去も丁寧描かれています。
原作はある一定のところまで来たら、伏線を思いっきり気持ちよく回収してくれるので定期的に見返したくなる作品です。それもひとえに話と絵の作り込みがすごいからなんだと思ってます。
グロ描写が多いので苦手な人にはちょっと読むの辛いかも知れないので、無理に勧めることは出来ないんですが、そんな作品を映像化して深夜枠で地上波放送して、更に劇場版まで作ってくれたのは個人的にホントにありがたいなって思ってます。
長々と書きましたが、ここまで読んで下さりありがとうございました!
あ、映画でいいなと思った点がもう一つ。
最後に哲雄と恭一がまた手を組んだこと!
この展開は胸熱でした。